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第2作　釣りバカ日誌2

第2作 1989年12月27日
釣りバカ日誌2

　重役たちの無能さに、嫌気が差した一之助。ある日、前原運転手（笹野高史）に東京駅まで送らせて、ついに消息不明となる。心配した一之助の妻・久江（丹阿弥谷津子）が、伝助に捜索を依頼。魚心あれば釣り心。そこは釣りバカ。独自のアンテナを発揮して、太田八郎（中本賢）の運転する車で伝助が向かったのは、釣りのメッカ愛知県伊良湖岬。そこで一之助は、ワケありの美人・間宮弥生（原田美枝子）と一緒に過ごしていることが伝助にバレてしまい、一悶着となるが・・・
　第１作で四国に再び転勤したハマちゃんだったが、シリーズ化が決定した２では、鈴木建設営業三課員として登場。ハマちゃんが、郷里の兄の葬儀と偽って会社をサボった事がバレ、懲罰委員会に掛けられたり、スーさんが旅先で出会うマドンナ・原田美枝子が登場したり、にぎやかな展開となる。ハマちゃんの行動や言動に悩まされる営業三課・佐々木課長（谷啓）とハマちゃんのやり取りは、見せ場の一つとなる。また、ポン友の八郎とハマちゃんとの威勢の良い掛け合いやケンカ、文句を云いながらも遅刻しそうなハマちゃんを船で送る場面は、シリーズの定番となっていく。

ゲスト

原田美枝子
内藤武敏
久米明

ロケ地

愛知県渥美半島

スタッフ

監督：栗山富夫
脚本：山田洋次、堀本卓
原作：作／やまさき十三画／北見けんいち
撮影：安田浩助
音楽：久石譲
美術：重田重盛

ゲスト

間宮弥生

（原田美枝子）

一之助が伊良湖で出会う美しい女性。彼女は「ただのOL」と名乗り、思いっきり贅沢するためにホテルのスイートに泊まっている。一之助は、伝助に彼女を娘と嘘をついてしまって、ややこしいことになる。

吉田社長

（内藤武敏）

一之助の親友で、競合会社の吉田建設社長。ある日、美しい秘書を連れてやってくる。彼女は、実はシングルマザーだというが、その姿を見て、一之助はビックリする。

竹田医師

（久米明）

一之助の親友で、主治医。一之助の心臓を診て「社長なんかやめて、ゆっくり休養しろよ」と釘をさす。その一言が、今回の一之助の蒸発の動機となる。

ハマちゃん
スーさん

スーさんはハマちゃん家に泊まり込んで、八郎の船で早朝の東京湾で釣りを楽しむほど、浜崎家と家族ぐるみのつき合いをしている。スーさんが行方不明になっても、行き先をピタリと当てるほど、ハマちゃんは釣りバカとしてのスーさんの心理まで理解している。

鈴木建設

久石譲作曲の「鈴木建設社歌」が本作で初めて登場。ハマちゃんは平社員十年目ということが判明する。「君の歳にはもう課長だったんだ」と威張る佐々木課長に、ハマちゃんは「でもそれからがかなり長いですよね」と切り返す。
また、郷里の兄の葬式と偽って欠勤したハマちゃんが懲罰委員会にかけられ、免職の危機となる。そこでOL・恵（戸川純）が中心となって減刑嘆願の署名活動を展開するなど、営業三課は今回も賑やかな騒動が繰り広げられる。

浜崎家

第一作のラストで四国に戻った浜ちゃんとみち子さんだったが、第二作ではハマちゃんは東京本社の営業部・営業三課の万年ヒラ社員として、神奈川県の金沢八景の一軒家に住んでいる。出勤前「会社に行きたくない」「いかないで」と相変わらずの熱愛ぶり。

恋愛
事件簿

スーさんが伊良湖岬で釣りをしていると、天の羽衣のようにスカーフが宙を舞う。「待って」と追いかけてきたのは、美しい女性・間宮弥生（原田美枝子）。その後、釣りを楽しんでいるときに、スーさんが心臓発作で倒れてしまい、弥生が介抱することに・・・

あのひとシリーズ

前原運転手

ある日突然、「明日から三日間か、四日間休む」との言葉を残しスーさんは、東京駅へと車を向かわせる。現金の持ち合わせのないスーさん、前原運転手に、サイフの有り金をすべて出させてしまう。なけなしの全財産を奪われ、呆然とする前原運転手の胸中やいかに？

釣果

● マダイ
● アジ

魚かいせつ

東京湾でハマちゃんが釣り上げるのはズスキ目・タイ科の真鯛。また、伊良湖岬の磯釣りで、ハマちゃんとスーさんが「真鯛の一発勝負」をする。帰京後、弥生を誘ったスーさんと、ハマちゃんが東京湾で挑戦するのは、スズキ目・アジ科のアジ。そこで撮られた弥生との写真が新聞に掲載され、ハマちゃんは査問委員会に呼ばれることとなる。

ロケーション

愛知県

ロケ地解説

行方不明のスーさんを探しに、ハマちゃんがやってきたのは真鯛が最盛期の伊良湖岬。愛知県田原市（撮影時には渥美町）にあり、太平洋と三河湾を望む渥美半島の突端にある岬。伊良湖灯台は、1998年に「日本の灯台５０選」に選ばれた。太平洋側にある恋路が浜は、柳田國男が島崎藤村に話したことがきっかけで生まれた「椰子の実」の碑があり、映画にも登場する。

当時の世相

平成元年の
できごと

1月	昭和天皇崩御。元号は平成に。
2月	ソ連、アフガニスタンから撤退。手塚治虫死去。
4月	任天堂がゲームボーイを発売。松下幸之助死去。
6月	NHKがBS放送開始。美空ひばり死去。
11月	ベルリンの壁崩壊。
12月	ルーマニアのチャウチェスク政権崩壊。

データ

公開日	1989年12月27日
上映時間	97分／シネマスコープ／モノラル
同時上映	『男はつらいよぼくの伯父さん』
スタッフ	監督：栗山富夫製作：内藤誠プロデューサー：瀬島光雄、中川滋弘原作：作／やまさき十三画／北見けんいち小学館「ビッグコミックオリジナル」連載脚本：山田洋次、堀本卓撮影：安田浩助美術：重田重盛音楽：久石譲照明：飯島興一録音：高橋和久編集：鶴田益一スチール：赤井溥旦企画協力：日本映像（株）協力：渥美町観光協会
キャスト	西田敏行（浜崎伝助）石田えり（浜崎みち子）谷　啓（営業三課・佐々木課長）アパッチけん（太田八郎）戸川純（営業三課・恵）野澤あや（営業三課・香織）園田裕久（草森秘書室長）笹野高史（前原運転手）内藤武敏（吉田社長）庄司永健（秋山専務）久米明（竹田医師）丹阿弥谷津子（鈴木久江）原田美枝子（間宮弥生）三國連太郎（鈴木一之助）

第2作 1989年12月27日 釣りバカ日誌2

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